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お知らせ

金沢大学 新技術説明会(Web開催)のご案内

毎年8月に東京で開催しております「金沢大学新技術説明会」ですが、今年は新型コロナウィルス感染予防のため、Web上での技術紹介となりました。
令和2年8月18日より、下記のURLにて、7件の技術シーズについてご紹介させていただいております。

金沢大学新技術説明会URL(各技術シーズの説明資料がリンクされています)
https://shingi.jst.go.jp/kobetsu/kanazawa-u/2020_kanazawa-u.html

各技術シーズに関するお問い合わせは、下記問い合わせ先までお願いいたします。
【各技術の問い合わせ先】
   (有)金沢大学ティ・エル・オー
    info@kutlo.co.jp

金沢大学 新技術説明会 発表技術シーズ

(1)

「自動運転の手動運転切替え時に事故を防ぐドライバ状態推定」
金沢大学 理工研究域 フロンティア工学系 教授 得竹 浩

レベル3、4の自動運転で手動運転切替え時にドライバの注意力が散漫である場合、事故の恐れがある。そこで適切に切替えるために周辺環境を注視するドライバの視線移動をリアルタイムモデリングし、モデルパラメータから自動運転時のドライバの注意状態を推定する。周辺環境情報は自動運転システムで検出したものを利用し、オンボードのアイトラッカーで視線方向を計測する。

(2)

「ストリーム型非対称データ圧縮装置の高安定化技術」
金沢大学 理工研究域 電子情報通信学系 准教授 藤崎 礼志

Asymmetric Binary Systems (ABS) は、A社データ圧縮アルゴリズムに採用され、一般ユーザーにも広く使用されているが、アルゴリズムの入力である確率p(0<p<1) とパラメータlが原理的に指定されておらず、特にp=1/2近傍で、正常に機能しなくなる。本技術により、高速で効率的なデータストリームの圧縮がより安定的に実行される。

(3)

「エッチング装置・薬液を必要としない、酸化物薄膜の微細加工技術」
金沢大学 理工研究域 電子情報通信学系 准教授 川江 健

水に可溶かつ耐熱性に優れるアモルファス酸化カルシウムを犠牲層とし、目的とする酸化物薄膜の選択成長と微細加工をミクロンオーダかつ高速で行う。当該技術を用いる事で、酸化物薄膜で構成される各種デバイスに対するプロセスコストの大幅低減が可能となる。

(4)

「置換ポリアセチレンの末端構造を自由に設計できる精密重合法」
金沢大学 医薬保健研究域 薬学系 助教 谷口 剛史

市販の触媒と試薬を組み合わせるだけで、置換ポリアセチレンの末端構造を思い通りに設計できるリビング重合法を開発した。この手法では、得られるポリマーの分子量、分子量分布および立体規則性のすべてをほぼ完璧に制御することが可能であり、さまざまな特殊構造ポリマー(星形ポリマーや高分子ブラシなど)の合成にも応用できる。

(5)

「通院治療可能な経口投与型低腎毒性白金抗がん剤」
金沢大学 新学術創成研究機構 教授 小川 数馬

従来の臨床白金抗がん剤の活性構造を保持した状態での高活性・低腎毒性化を図り、マウスで腎毒性が認められないこと、経口投与での腫瘍縮小が静脈投与のそれと同等である結果を得た。従来の入院生食投与後に薬投与から通院経口または静脈投与可能な薬により患者のQOL向上、がん治療の感染症対策を提供する。

(6)

「MHC-class II拘束性のAFP由来ペプチドを用いた癌免疫療法」
金沢大学 医薬保健研究域 医学系 助教 玉井 利克

MHC-class II拘束性のαフェトプロテイン(AFP)由来エピトープを新規に同定した。本エピトープは複数のHLA-DRB1アリルで反応を示し、本エピトープに反応した肝癌患者は予後が良好であることが示されている。本エピトープを用いた癌免疫療法や試薬の開発が期待できる。

(7)

「膠芽腫病勢診断の簡易診断キットに使える診断マーカー」
金沢大学 医薬保健研究域 医学系 教授 中田 光俊

膠芽腫(Glioblastoma)は最も頻度の多い悪性脳腫瘍であり、いまだ予後不良である。我々は、革新型プロテオミクス解析により、膠芽腫病勢診断マーカー候補分子の検出に成功した。今後は診断キットの臨床応用化を目標にライセンス、共同研究など多様な形態の産学連携を検討している。