施設見学

特別会員向け「施設見学(2020.11)」実施報告

1.開催日時

令和2年11月25日(水)14:00~15:30

2.開催場所

オンライン開催(見学先:株式会社富士通ITプロダクツ(FJIT))

3.見学会の内容

・会社紹介および取組紹介
  FJIT様より会社概要、「富岳」製造についてご説明いただきました。
・工場見学
  ビデオにて工場内を見学させていただきました。
・質疑応答、謝辞

4.参加人数

33名(会員企業:14名、学内:19名)

5.概要

 今回は、世界一の性能を誇るスーパーコンピュータ(スパコン)「富岳」を製造されたFJIT様より、工場の概要、「富岳」性能説明・製造の様子(ビデオ)、実際の工場内を動画でご紹介いただきました。
  FJIT様は、2002年に富士通様の工場再編でPFU笠島工場からFJITとして設立され、富士通様のコンピュータシステムの製造拠点(基幹工場)として、スパコンを始めとしたサーバやストレージを製造・出荷されています。スパコンの分野では、富士通様は40年以上にわたり開発を続け、「富岳」を含め3機種で計8回世界一を達成しています。
  今回ご紹介の「富岳」(理化学研究所様と共同開発)は、2期連続で世界4冠を達成。その性能は、2位の2~5倍、9年前に世界一になった「京」との比較でも42倍の性能です。「富岳」は、2021年から共用利用開始の予定ですが、ご存じの通り先駆けてコロナ対策として一部運用を開始しております。
  近年のスパコンは、シミュレーションからAI/ビッグデータの活用に広がり、従来の学術研究中心から実社会への応用が進んでおり、富士通様も「富岳」と同様のアーキテクチャを用いた商用スパコン(FX1000、FX700)を商品化されています。

 また、FJIT様は、ものづくりへのこだわりとして、トヨタ生産方式(TPS)の考え方を導入して、FJPSとして改善活動をすすめられています。具体的には、「現状の姿=>あるべき姿=>ねらう姿=>改善活動」のサイクルを回す形で、見える化、整流化、1個流し、後工程引き取り等による改善を進めておられます。本活動では、ピンポン球を利用した後工程引き取りや山積み表による作業の平準化等のアナログな対応に加え、IOT(RFID、DPS、タブレット、Webカメラ等)を活用した改善やデジタルアニーラ(AI技術)による倉庫作業改善(動線の最適化)等、場面に応じてアナログとデジタルを使い分けることにより、効率化と品質向上を実現されています。

 今回、注目されている「富岳」の製造工場であるFJIT様の施設見学ということで、聴講された皆さまからは、「富岳」の実力、並びに、製造しているFJIT様のものづくりへのこだわりと実践に、大変感銘を受けておられました。

6.当日の写真


会社説明・取組紹介

工場見学

質疑応答

謝辞
(澁谷工業(株) 中取締役副社長)